かつてエイヴァールでは、吟遊詩人が学ぶ学院の〈視者〉たちが強大な魔法の力をふるい、王権とならびたつ権力を握っていた。だが〈視者〉の一部が禁断の魔法に手を染めたために争いがおき、学院は弱体化し、吟遊詩人の魔法は失われてしまった。……十二年に一度、タムリュリンの都では、盛夏祭に行われる競技会で最も優れた技を披露し優勝した吟遊詩人に〈銀の枝〉が与えられる。いまや王に絶大な影響力を及ぼす宮廷詩人も、競技会の優勝者だった。秘められた魔法と、陰謀が渦巻く都を舞台に、吟遊詩人たちの密かな戦いを描く本格ファンタジイ。
王都で展かれる吟遊詩人の大会を利用して、禁断の魔法を手に入れようとする宮廷詩人の陰謀に巻き込まれた吟遊詩人たちの群像劇っていうお話。 表紙とオビの内容が平和的なのを見て、勝手に吟遊詩人たちがウェイウェイしながら歌会するほのぼのファンタジーだと思っていたら、オープニングから殺人事件発生でビックリ。 その後の展開も仲間の才能に対する嫉妬やら裏切り、権力者への追従やら叛逆、恋の鞘当て、異端信仰などなど、およそほのぼのからはかけ離れた内容で、読みながら「なんか思ってたのとチゲー」ってなった。 でもまぁ、ハードなファンタジー小説も嫌いじゃないし、お気に入りのキャラ(御坊ちゃまのネッドくん)もできたから下巻も楽しみ。 ちなみに、まだ上巻だからなのか、派手な魔法とか強いモンスターとかは出てこないので、そういうのを求める人にとっては、あまり面白くない小説かも。
獣の巫女は祈らない 電子書籍特典付き - 中村ふみ/THORES柴本 - 小説・無料試し読みなら、電子書籍・コミックストア ブックライブ