幸せの記憶 - アン・アシュリー/大谷真理子 - 小説・無料試し読みなら、電子書籍・コミックストア ブックライブ

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エミリーは十六歳のとき、セバスチャン・ホークリッジ卿と婚約した。幼いころから憧れていたハンサムなセバスチャンとの婚約――エミリーは幸せの絶頂にいるはずだった。ところが、ある日彼が従妹のキャロラインと話しているのをもれ聞き、その内容を知ったエミリーは愕然とした。彼が本当に愛しているのは、私ではなくキャロラインなのね……。それから五年がたち、エミリーの周囲で起きた盗難事件をきっかけに、再会したセバスチャンはすっかり道楽者の雰囲気を漂わせていた。今さら、こんな遊び人になど興味はないわ。だが、冷淡にあしらおうとしたエミリーに、彼は意外な提案をした。

幼馴染みで、かつて婚約までしていた2人。ところが誤解が重なって解消した後5年が経った。祖父と暮らしていたエミリーは親友が暮らす屋敷での夜会に出席し、セバスチャンと再会する。ずっとエミリーを想っていたセバスチャンは、強盗に命を奪われた親友の仇をとる為の作戦として再び婚約を持ちかける。エミリーがセバスチャンの事を思って、事件解決へと暴走したり、目の前に色んなヒントが転がっているのに気がつかなかったりと、かえって足を引っ張っているのはお約束。もともとお互いを思っての勘違いで別れていた2人。偽装の裏で昔のままの気持ちでいた2人にジレジレ。ハキハキしたエミリーと大人な対応のセバスチャンは良きパートナーでした。 ヒントが多いので、宝石泥棒の犯人はすぐ分かっちゃった。